産業技術総合研究所が触媒技術を応用した新しいレドックスフロー電池を開発

国立研究開発法人産業技術総合研究所
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国立研究開発法人 産業技術総合研究所は、京都大学の人間・環境学研究科 山本旭助教らと共同で、触媒を介した二酸化炭素とギ酸塩のレドックスを利用した新しいレドックスフロー電池を開発した。
レドックスフロー電池とは、再生可能エネルギー導入時の電力系統安定化の候補として期待される定置用大型蓄電池の一種で、出力部と容量部が独立しており、出力/容量設計の柔軟性が高いのが特徴。
今後は、触媒技術を応用してさまざまな化合物を活物質に利用できる可能性を探索し、レドックスフロー電池の大型化と実用化に向けて研究開発を進めるとのこと。

●研究の内容
実際に、イリジウム触媒を介した二酸化炭素とギ酸塩のレドックスを負極、マンガンの2価と3価のレドックスを正極に採用してレドックスフロー電池を構築することで、その充放電の実証に成功。充電時には、負極で錯体触媒を介して二酸化炭素がギ酸塩へと還元され、正極でマンガンが2価から3価へと酸化される。放電時には、負極で錯体触媒を介してギ酸塩が二酸化炭素へと酸化され、正極でマンガンが3価から2価へと還元される。